@mushimameproject 

広がる蒸し豆


手軽に使える市販の商品

「蒸す」と言っても家庭では手間がかかり、普段から頻繁に作ることは難しいため、なかなか「蒸し」豆の食文化は広がりませんでした。

しかし、蒸し豆のパイオニアであるマルヤナギが2004年にレトルト殺菌包装技術を使用した手軽に使える「蒸し大豆」を開発して以来、各社が同様の商品を発売したことで、手軽に使える市販の商品が増えました。
こうして、忙しい時にも「蒸し豆」を食べることができるようになり、豆を食べる文化が拡がってきているのです。

蒸し豆マーケットの拡大

手軽に使える様々な蒸し豆商品が発売されたことで、蒸し豆のマーケットは拡大を続けてきました。
大豆の食べ方は多種多様ですが、その中で蒸し大豆を筆頭とした“蒸し豆”は、その手軽さもあり、急成長を遂げつつあります。

サラダブームの流れもあり、和食だけではなく、洋食や様々な食べ方をされるようになった「豆」。
2009年からの8年間で見ても、6.6倍に成長しています。(KSP-POS全国データ マルヤナギ小倉屋調べ)
マーケットが伸びてきたことで蒸し豆の認知は少しずつ拡がり、今後もさらに成長を続けることが予測されます。

蒸し大豆マーケットの拡大をあらわしたグラフ

日本食品標準成分表2015年版(七訂)への掲載

蒸し豆の栄養は水煮豆と大きく異なるにも関わらず、学校給食の献立を作る栄養教諭の先生や病院食を作る管理栄養士にとっては、文部科学省の日本食品標準成分表に掲載されている「大豆(ゆで)」の栄養価が根拠となっていました。
「蒸し豆の良さは分かっていても、献立を立てる時の根拠にはならない。」このジレンマを抱えていました。

そこで、蒸し豆の良さ、大豆の美味しさを広めていくためには、「蒸し豆」が食材として認められる必要があると考え、加工食品の蒸し豆を開発したマルヤナギ小倉屋が中心となり、蒸し豆を製造する食品メーカー数社で文部科学省へかけあいました。

栄養成分の数値が「水煮」と「蒸し」でいかに異なるか?
お客様にとって蒸し豆がいかに優れているか?
大豆の危機的な状況を、何度も粘り強く伝えた結果、
5年ぶりに改訂された「日本食品成分表2015年版(7訂)」には、「蒸し大豆(黄大豆)」が新たに収載されました。

日本食品標準成分表2015年版(七訂)

まだまだ道のりは長いですが、このことをきっかけに、少しでも多くの方に「蒸し豆」の価値を知っていただき、「蒸し豆」が人々の健康を支える1つの手段になればと考えています。

※「日本食品標準成分表」は、文部科学省の科学技術・学術審議会資源調査分科会が調査して公表する日常的な食品の成分に関するデータをまとめたものです。
2015年版では、15年ぶりに収載食品が拡充されました。これまで大豆は「大豆 乾」「大豆 ゆで」「大豆 炒り」の項目しかありませんでした。


関連記事