育脳コラム⑦育脳と砂糖のおはなし
小山 浩子(こやま ひろこ)
料理家/管理栄養士/フードビジネスコーディネーター
大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。 料理教室の講師やコーディネイト、メニュー開発、栄養コラム執筆、NHKをはじめ健康番組出演等幅広く活動。著作も多数あり、『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(主婦の友社)で2014年グルマン世界料理本大賞イノベ―ティブ部門世界第2位を受賞。 健康と作りやすさに配慮したオリジナルレシピを多数考案。日本で唯一のミルク料理研究家でもあり、メディアで話題の乳和食の発案者でもある。
脳を動かす栄養素はブドウ糖ですが、糖にも色々と種類があります。
砂糖、穀類、芋類、フルーツ、豆類、これら全てが体内で脳の栄養素であるブドウ糖として吸収されていきますが、これら糖類の中にも優劣があります。
脳にとっては、常に一定のブドウ糖が必要なので、血液中にゆっくりと吸収されていくことが望ましく、糖分が血液に急激に吸収されると、インスリンが大量に分泌されて、血糖値を急速に低下させ、脳にブドウ糖が送られにくくなり、このことが集中力の欠如や記憶力の低下にもつながっていきます。
高GI食品でもある白砂糖は、精製された糖類を大量に含み、食べた直後に血糖値を急激に上昇させます。
その後、使われなかったブドウ糖は筋肉や肝臓にグリコーゲンとして、つぎに脂肪として蓄積されますので肥満の原因にもなります。
また、砂糖を脳のエネルギーとして利用するには、ビタミンやミネラルが必要です。砂糖にはこれらの栄養素は含まれていないので、体内にある栄養素が使われます。
特に砂糖の代謝に欠かすことのできない、ビタミンB1が体内で欠乏すると、脳に送り込むエネルギーが十分に作れなくなり、イライラしたり、精神的にも不安定な状態に陥ります。
また同時に砂糖を代謝する過程でカルシウムも大量に消費されますから、体内でカルシウム不足が起こり、脳の思考回路のはたらきが鈍くなったりします。
子供のおやつや炭酸飲料には大量の砂糖を含むものがたくさんあります。ちなみに500mlの炭酸飲料には50gもの糖分が含まれます。
できれば精製度の低いきび砂糖や糖質、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含む大豆製品でおやつを手作りしていただくことをおすすめします。
次回は夏休みに親子で作れる簡単、育脳おやつをご紹介します。
ショートケーキ(100g)
砂糖30g
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ホットケーキ2枚(120g)
砂糖25g
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あんぱん1個(80g)
砂糖20g
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カステラ1切(100g)
砂糖35g
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大福餅1個(70g)
砂糖10g
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シュークリーム1個(70g)
砂糖8g
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プリン1個
砂糖15g
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アイスクリーム
砂糖20g
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チョコレート
砂糖20g
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あめ2個
砂糖7g
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乳酸菌飲料
砂糖7g
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サイダー(250ml)
砂糖25g
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コーラ(250ml)
砂糖25g
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ポカリスエット(250ml)
砂糖18g
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缶コーヒー(加糖)(250ml)
砂糖20g
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小山 浩子(こやま ひろこ)
料理家/管理栄養士/フードビジネスコーディネーター
大手食品メーカー勤務を経て2003年フリーに。 料理教室の講師やコーディネイト、メニュー開発、栄養コラム執筆、NHKをはじめ健康番組出演等幅広く活動。著作も多数あり、『目からウロコのおいしい減塩「乳和食」』(主婦の友社)で2014年グルマン世界料理本大賞イノベ―ティブ部門世界第2位を受賞。 健康と作りやすさに配慮したオリジナルレシピを多数考案。日本で唯一のミルク料理研究家でもあり、メディアで話題の乳和食の発案者でもある。